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気付いたら23歳(遠い目
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前の日記の続き。

ICUから歩き始めた私。
朝9時の三鷹は人が居ない。
取り敢えず停留所一つ分、続いて二つ分。
次の停留所が見つからなくなって道を尋ねる。
いっそ三鷹まで歩くことを決意。
歩き、歩き、歩き、25分。
駅に到着。

・・・割とへとへとです。(笑)
今日は美味い酒が飲めそうです。
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「どうでした?」
「少将は?」
「私は完璧でしたよ。」
「僕は、イマイチみたいです。」

幹部の栄養状態調査はアトワイト大佐の提案。
一週間の食事を報告すると、翌々日にはグラフ入りの表が来る。
糧食課の協力もあって、案外本格的になった。
彼のは角が一ヶ所凹んでいて、栄養素の不足が示されていた。
一方の私は綺麗な五角形。
彼が来て煙草を止めてから、私は健康そのものだった。

「ミネラル分が不足してるね。」
「みたいです。特に亜鉛が足らないみたいで。」
「亜鉛?」
「ええ。」
「不足すると?」
「代謝が低下するみたいです。」
「そうすると、傷の治りが。」
「あー、そうですね。」

参ったな、と頭を掻く彼。
食に関心の薄いいのもあって、好き嫌いはしない方。
しかし、そもそもシャルティエは食が細いから。
何か引っ掛かるかと心配はしていたけれど、やはりだった。
どんな食材に亜鉛は豊富だったかな。
魚介に多いのだけれど、ここでも手に入るものだと・・・。

「アーモンド、胡麻、レバー。」
「を食べるように、と?」
「あんまり沢山食べるものじゃないですよね。」
「胡麻摺りは沢山するのにね。」
「いやいや、勘弁してくださいよ。」
「はいはい。」
「金属片舐めるとかですかね?」
「んー、どうかな?」

鉄分不足の人がお茶に釘を浮かべる話は聞いたことがある。
やはり美味しくないらしいが。
ではサプリメント?
個人的にサプリメントは勧めたくない。
古い考えかもしれないが、錠剤で栄養を補助するというのはなぁ。
やはり、一番は食べて摂ることだと思う。

・・・・・・・・・

「亜鉛?」
「シャルティエが亜鉛不足だったみたいで。」
「あぁ、例の検査ね。」

パンを齧るハロルド大佐。
彼の五角形は間違いなく滅茶苦茶だろう。
殆んど、まともな物をまともな時間に食べてる様子が見られない。
今だって昼には遅いし、夕食には早過ぎる。
聞いたところ、パンは朝食だったらしいが・・・。

「亜鉛なら平気だろ。」
「何故?」
「飲ませてるだろ?」
「何を?」
「せーし、せーし。」
「なっ!?」
「あれ、亜鉛とかミネラル豊富だから。」
「・・・。」
「あっ、下の口にしか飲ませてない?」
「・・・もう結構です。」

知らなくても良い無駄知識が一つ。
それから、もう一つ。
どうやらシャルティエの栄養状態は良好のようだ。









あとがき。
すみません。すみません。
許して下さい。
濡れ場もないのに下ネタですみません。
亜鉛が豊富なのは本当です。
あれってどんな味なのかしら?
経験談求む。
て言うか、多分飲まされる以上にシャルティエ出してるね。(笑)
センターの下見でICUへ。
中野から中央線で三鷹まで10分ぐらい、そこから小田急バスで20分。
結構かかるなぁ。

都心から離れる電車はやはりガラガラで、久々に座れた。
ぎゅうぎゅうの中野~御茶ノ水に乗ってる私には新鮮かも。
で、大過なく三鷹に到着。
ジブリ美術館行きたいなぁ。
高二の頃、演劇部数名で行った。
男だけで行くのが、また楽しいのですよ。(笑)
さて、三鷹駅前からバスに乗るわけですが、久々です。
バスって滅多に乗らないからなぁ。
えっ?小田急バスはスイカで乗せてくれないの。
しかも、210円も・・・。
バスは住宅街をゆるゆると走って行きます。
休日の朝8時過ぎですから人通りも疎ら。
見かけるのは、早起きなお年寄りが玄関先を掃いてるぐらい。
停留所を経るうちに、客も私一人になりました。
こんなぎりぎりに下見する人は少ないのかな?
何はともあれ到着。
別に何か面白いものがあるわけでもなく、下見終了。
現在、興が乗ってきたので停留所一つ分歩いてます。
ちなみにICUの隣は富士重工。



野球が好きです。
9人が9通りの役目を負って、打って走って守る。
足が速い奴は足を生かし、パワーのある奴はパワーを生かす。
何でも出来る選手なんていないから、補い合って戦う。
相手との駆け引き、9回の攻防を見据えた戦略。
素晴らしいじゃないか、野球。
甲子園とか殆んど全試合見てしまいます。
四番で投手も務めるような中心選手でも好不調があって。
そんな時、マウンドに集まって声掛け合う様子とか素敵だよね。

ディムロスは4番でエース。
重圧に負けそうになるのを何度も仲間に助けられるんだ。
キャッチャーは勿論カーレルだ。
捕手は投手の女房役ですからね、当然ですね。
ピンチの時もニコニコしてれば良いと思うよ。
相手バッターに囁き攻撃だ。
リリーフピッチャーはノリス。
普段は外野でやる気なく守ってる。
ディムロスがピンチになると出てきて抑える。
失点するとディムロスの自責点になっちゃうから頑張る。
ハロルドはショートだな。
勝手な彼はセカンドのシャルティエを押しのけて守ってしまう。
シャルティエが処理すれば普通のゴロなのに、自分でやってファインプレー。
バッティングは調子の上下が激しくて9番とか打ってれば良い。
イクティノスはどこでも守れる。
相手ピッチャーをデータで攻略、ID野球。
多分「フォークが来る」って分かってて空振りするタイプだ。

次回は将棋に例えよう。

時計を見る。あと20分あった。久々に掃除をした。元から散らかっている訳ではなけれど、一人で暮らすには少し広すぎる家は案外埃が溜まっていて、一度片付け始めると規模を徐々に拡大していかざるを得なくなってしまっていた。おぼろげな記憶だけれど、母は綺麗好きな人だった。私は父に似て、あまり部屋の整頓には拘らない大人になりつつあった。全部終わって手を洗っていたら錆びた呼び鈴の音が聞こえた。ドアを開けると、彼がいた。時間より5分早い到着だった。

「お邪魔します。少し早かった?」
「いや、問題ない。」

彼はいつもより一枚多く上着を羽織っていて、細い身体が若干もこもこしていた。学校以外で彼と会うのは初めてだったのを思い出した。彼の白い頬には少し赤みが差していて「寒くて参りますね」と笑っていた。七月だというのに外は雪でも降り出しそうな寒さが続いていた。この気候も、私には珍しい物ではなかった。カーレルは家に入って一言目に「広い」と言って辺りを見回した。15年前までは三人家族が、12年前までは父子が二人で住んでいた家だから、男一人が住むには広くて当然だ。

「で、夕飯は?」
「鍋をしようと思って。」
「あー、いいじゃないですか。」

試験勉強の手伝いのお礼に要望されたのは、夕食だった。勿論彼とて外で高いものを食べさせろというつもりではなく、私の家に押し掛けてみたかったのだそうだ。少し困ってしまったけれど、断る理由も無いし、彼と一緒に夕飯が食べられたら楽しいだろうと私も思った。誰かと一緒に夕飯を食べるなんて何年ぶりだか分からなかったから、何を作ったら良いやら分からず片付けをしていて見つけた土鍋を使うことにした。これを使うのも、多分10年くらいぶりなんじゃないだろうか。父は得体の知れない肉や魚を何処からか貰ってきて、得体の知れない美味しい鍋を作るのが趣味だった。母は父の凝り性な所に閉口しつつも、味を細かく辛口に評価していた。昔を思い出して、私が少し感傷的な顔をしていたからかも知れない、彼は何も言わずにダイニングの椅子から私を見詰めていた。私が黙って鍋を用意する間ずっと、彼は静かに私を見ていた。彼の方は見なかったが、彼の視線が私に向けられているのは何となく分かった。どうしてだか、とても居心地が良かった。

「いただきます。」
「いただきます。」

美味しい、と彼は笑ってくれた。今日の私は何だか変で、その一言が妙に響いて、嬉しいのに何だか泣けてしまいそうで、変な顔をしてしまった。彼はそれを笑うことなく、ただにこにこしながら箸を進めた。彼は私の違和感に気付いていたと思うけれど、気遣ってくれていたのだろう。胸が一杯で、鍋の味は良く分からなかった。きっと、誰かとこの家で一緒に居るのがあまりに久しぶりだからだろうと思う。

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