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気付いたら23歳(遠い目
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唐版風の又三郎/唐十郎
トランス/鴻上尚史

両名の代表作の一つ、って事で良いのかな?
風の又三郎は典型的な感じのアングラで、ひたすらに美しい。
原則的には西洋的教養を下敷きに、文字通り踏み潰している感じ。
西洋の模倣を進めた新劇へのアンチって立場が明確で仰々しいぐらい。
でもね、良い戯曲だと思うよ、読んでも面白いし。
 >織部:もしかしたら、あなたは風の又三郎さんじゃありませんか?
 >エリカ:君はだあれ?
 >織部:読者です。
ってラストの素晴らしさは一読すれば分かるはず。
これと合わせて野田秀樹のゼンダ城の虜を読んで比較すると面白いと思う。
意外と共通点が多いんだけど、野田さんはこの芝居参考にしたのかな?
で、所謂アングラを高らかに笑い飛ばすのがその野田や鴻上世代になる訳です。
なんだけど、トランスはまともで分かり易い感じの戯曲。
他の鴻上作品に比べるとウェルメイドっぽすぎて物足りないと感じる人もいるだろう。
実際のところ、私もその一人ですが、でも良い戯曲である事に疑いはありません。
 >私の愛する人は精神を病んでいます。
 >ですが、私はとても幸福です。
って安っぽく思われるような言葉が上手く効くように出来てるんだ。
で、観客が考えた末にそれぞれの結論に辿り着けるようになってる辺りが憎い。
まー、客に優しい戯曲だと思うし、上演もやりやすいと思う。オススメ。
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