気付いたら23歳(遠い目
ディムロス視点。
カー君は下宿学生でディムロスは地元在住。
彼はいつも早く来て、日当たりの良い窓際の前の方の席を取っていた。たまに私が早く来た時は、彼が一番で私が二番目だった。選択科目も重なっていたようで、いつからだったか彼の背中を確認する所から私の一日は始まった。
今考えると可笑しな話なのだけれど、彼の存在を認識してから暫く、私は彼の顔を知らなかった。彼は一番早く来て熱心に無味乾燥な講義に耳を傾け、丁寧にノートを纏めたりしてから一番最後に教室を出ていたから、その二列ほど後方でそこそこ真面目に講義を聞き、さっさと教室を後にする私は彼の背中しか見たことがなかった。結局彼の顔を初めて見たのは、実技講義で11式小銃を分解して組立て直す作業を二人一組でやった時だったと思う。作業室に来た順番に番号を振られたから、私は彼と組む事になった。
続く。
カー君は下宿学生でディムロスは地元在住。
彼はいつも早く来て、日当たりの良い窓際の前の方の席を取っていた。たまに私が早く来た時は、彼が一番で私が二番目だった。選択科目も重なっていたようで、いつからだったか彼の背中を確認する所から私の一日は始まった。
今考えると可笑しな話なのだけれど、彼の存在を認識してから暫く、私は彼の顔を知らなかった。彼は一番早く来て熱心に無味乾燥な講義に耳を傾け、丁寧にノートを纏めたりしてから一番最後に教室を出ていたから、その二列ほど後方でそこそこ真面目に講義を聞き、さっさと教室を後にする私は彼の背中しか見たことがなかった。結局彼の顔を初めて見たのは、実技講義で11式小銃を分解して組立て直す作業を二人一組でやった時だったと思う。作業室に来た順番に番号を振られたから、私は彼と組む事になった。
続く。
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