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気付いたら23歳(遠い目
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20歳です。
早い早い。


リトカー。普段書くのより甘い気がする。
あー、眠くて頭がほわほわする。

「おめでとうございます。」
「ん?」
「誕生日ですよ。」
「あぁ・・・そういえば。」

渡される紙袋にはリボンが巻かれていた。
中身は細身のスタイリッシュなネクタイ。
ちょっとお洒落過ぎて仕事には使えない感じの。
私にいつしろと言うのだろうか。

「改めて、誕生日おめでとうございます。」
「この歳になって、おめでとうも無いよ。」
「ふふふ、確かに。」

敢えて否定せず、彼は嬉しそうに笑った。
あんなに小さかった子がこんなに大きくなった。
私が歳を取るのも無理もないな。

「えーと、いくつになったんだったかな?」
「何歳でしたかね?」
「いや、本当に忘れてしまってね、覚えているだろう?」
「さぁ?私も忘れました。」

この前、彼が20を過ぎたのだから私も40過ぎの筈。
毎年誰かしらが祝ってくれていたのだが、歳は思い出せない。
それこそ、歳の所為かなと思ってしまう。

「四十・・・・・四?」
「そんなに行ってませんよ。」
「あれ?じゃあ、三?」
「違いますよ。」

ん?その辺りだったような気がするんだけれど。
彼を助けた時に私は確か・・・。
首を捻って記憶を手繰るうち、彼の手が私の首下へ伸びる。

「ん?」
「試着ですよ、折角なので。」

どこで覚えたのか、手馴れた手付きで人のネクタイを締める。
ワンテンポ遅れて照れ始めた自分がまた、恥ずかしかった。
少しお洒落すぎるネクタイはするすると私の首に収まった。
そう、悪くないような気もした。

「とても若く見えますよ。」
「何歳くらい?」
「んー・・・・30歳。」
「それはちょっと。」

無理が無いかな?と苦笑する。
彼の目は色々と曇っているようだ。

「勿論、贔屓目ですよ。」
「なるほど。」
「それと。」
「と?」

続きを促すと、彼は視線を泳がせた。
ワンテンポ早く照れ出して、自棄になってふんわりと寄り掛かってくる。

「・・・・30だったら、恋人でもおかしくないかと思ったので。」

ちょっと、このお洒落過ぎるネクタイをしても良いかな。
なんて思ったりした。
誕生日を祝ってもらえると言うのは、素敵な事です。



眠い上に時間が無い・・・。
明日も朝から晩まで用事があって外出だよー。
おちおち誕生日もしてらんねー。
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